コンサルティング会社による分析・対策
サイバーセキュリティ対策は、どんなに入念に行ってもやりすぎということはありません。それどころか、入念に対策を行っている企業でさえ、わずかなスキを突かれてサイバー攻撃の被害にあってしまう、というケースもあります。
万全のサイバーセキュリティ対策を効率よく構築するには、外部のコンサルティングサービスを利用することです。ノウハウと経験を持った専門業者のコンサルティングを受けることで、精神的にも大きな安心感が得られることと思います。
今回の記事では、サイバーセキュリティ対策のコンサルティングについて紹介します。
▶目次
1、コンサルティング会社の現状分析と見直し
サイバーセキュリティのコンサルティングを依頼する際、まずは現状分析から実施されます。
コンサルティング会社の現状分析とは
コンサルティング会社に依頼しなくとも、ある程度自社のセキュリティに関する状況や課題を把握されていらっしゃる企業もあるかもしれません。しかし、外部の専門家の目でしっかりと分析をしてもらうことにより、それまでには見えてこなかった課題が見つかるケースは非常に多いものです。
サイバーセキュリティ対策のための予算を効率よく必要な箇所に使用するためにも、依頼時に正確かつ綿密な現状分析を行うことが重要です。
リスクを数値化し、対策ポイントを精査
自社でセキュリティリスクを分析する際には、どうしても漠然とした評価になりがちかと思います。リスクがあるかないか、緊急性が高いか低いか、といった判断になるのではないでしょうか。
コンサルティング会社に依頼した場合には、対策ポイントを明確化するためにリスクを数値化して案内されることが多いです。リスクごとの、セイバーセキュリティ被害が起こるリスク、起こってしまった際の被害の重大さなどが表されます。
セキュリティ対策の道筋の提案
施すべきセキュリティ対策が数値化されたら、次は、どの対策をどのようなタイミングで行うかについての検証を行います。
適切なセキュリティ対策を実施するためには費用が発生しますので、企業の状況とコンサルティング会社のアドバイスを踏まえて、道筋を検討していきます。コンサルティング会社次第ですが、予算に合わせての提案や、希望のスケジュールに合わせての提案など、臨機応変に対応してもらえることもあるでしょう。
企業の規模やセキュリティの状況にもよりますが、コンサルティング会社への依頼から道筋の提案まで、2、3か月程度要することが多いので、特に緊急の対策についてはすぐに対応が取れるよう、予算の確保や決定権を持つ上司への相談などを事前にある程度進めておくと良いでしょう。
2、具体的な対策
現状分析と筋道の確認ができたら、コンサルティング会社の指導による具体的な対策を実施します。
防御システムの構築
サーバー攻撃の侵入は起こりうるという前提のもとに、入口対策、内部対策、外部対策を行います。
具体的には、入口対策としてファイアーウォールやウェブアプリファイアーウォール、セキュリティデバイス監視サービスなどの導入、内部対策として、ソフトウェアやアクセスログ管理システムの導入、出口対策としてウェブゲートウェイの導入などが提案されます。
サイバー攻撃を受けても侵入させない、もし万が一侵入されてしまっても被害を生じさせない、拡大させない、ための処置が提案されます。
組織の強化
企業の情報セキュリティ組織を強化することで、サイバーセキュリティ体制を強化します。
各スタッフへの企業の状況に合わせた情報セキュリティの教育や指導、CSIRT(サイバーセキュリティ対策チーム)の運用支援、標的型攻撃のメール訓練、ランサムウェアに感染してしまった際の対応指導、などがこれにあたります。
3、まとめ
今回の記事では、コンサルティング会社依頼時のサイバーセキュリティ対策の支援・指導の流れについて解説しています。
サイバーセキュリティ対策を考える際に、自社だけで行う際は対策に限界があったり、どんなに対応を施しても不安が残ったりしてしまうケースがあります。また、限られた予算の中で、優先順位を正しくつけて対策を施すのも簡単なことではありません。
サイバーセキュリティコンサルティング会社に依頼した際には、こうした不安や問題をうまく解消できる可能性があります。費用やサービス内容は自社の状況や取るべき対策によって異なります。